射干(しゃが) ・ 花蘇芳(はなずおう) ・ ムスカリの花
●射干(しゃが)
射干は、日本に古くから自生し人里近くで見かけることのできるありふれた花の1つです。
アイリスとは一味ちがった可憐さがあり和の庭によく合う雰囲気を持っています。アヤメ科・アヤメ属に分類される常緑性の多年草で、中国が原産とされ日本にも古くから帰化していました。人里近くの森などやや湿った薄暗い場所に自生し、根茎を伸ばして広がります。
葉っぱの形が鋭い剣を思わせ、人が踏み入らない日陰に花を咲かせる姿にちなんで、「反抗」という花言葉が付けられました。
開花時期は、4~5月。
●花蘇芳(はなずおう)
春になると、幹や枝いっぱいに赤紫やピンクの小さな花を咲かせます。また葉が出る前に花が咲くので、シンプルな色合いが目を引きます。
ハナズオウの仲間であるセイヨウハナズオウは、イエス・キリストに仕える十二使徒の一人「ユダ」がキリストを裏切った後、命を絶った場所に生えていた木です。この話から、「疑惑」「裏切り」「不審」という花言葉がハナズオウにも付けられました。
花色は、赤紫、ピンク、白。
開花時期は、4月。
●ムスカリの花
ムスカリは、真っ青な花を茎の先につける姿が印象的な球根植物です。草丈は10~30cmに生長します。長く伸びた茎の先に、紫や青の小さな花をブドウの房のように花を密集させて咲かせます。花びらはあまり開きません。ムスカリの語源は、花の香りがムスク(麝香)に似ていることにちなんでつけられたようです。
ヨーロッパでは青い花は悲しみの象徴とされることが多いことから、「失望」「失意」という花言葉を持つようになりました。また、その悲しみから立ち直るという意味をこめて「夢にかける思い」「明るい未来」という花言葉がつけられたとされています。
開花時期は、3~5月。