秋の写句 1
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椋鳥の群れ鳴きまわる朝がきて
くるくると蜻蛉回りて葛の花
秘めやかに秘めやかに赤曼珠沙華
稲架かける声かけあうは都会っ子
秋寂びぬ陽差しおりゐる苔の寺
杜鵑草咲く花日和秋澄みぬ
瑞泉寺姉弟想いて桔梗か
音が鳴るふと振り向けば竹の春
秋道や落つる葉音に驚きつ
もう咲いた三婆語らう式部の実
とろとろと眠りし猫も秋の声
初風を見上げて朱門円覚寺
文がきて時三十の初秋かな
葛の花蔦さらさらと日を落とし
初秋によこたう猫の風の色